産後うつについて

「産後うつ」についてお聞きになったことがあるかと思います。女性にとって産後は、
ホルモンの急激な変化や疲労が要因となり精神的にも影響がみられます。

実に半数近くの方が産後数日間は情緒が不安定な状態となりますが、多くは自然に改善
します。これを「マタニティブルーズ」といいます。一方、2週間以上にわたって、気分
の落ち込みや意欲の低下がみられ、「赤ちゃんがかわいくない」、「育児が楽しくない
」、「自分はダメな母親だ」といった考えにとらわれてしまう状態が続くことがあります
。このような状態を「産後うつ病」といい、重症度に差はあるものの、産後の女性の
10~20%にみられると言われています。

「出産祝い」という言葉があるように、出産は喜ばしいことですね。しかしながら、周
りが喜んでいればいるほど、「産後うつ病」を発症した女性は、自分の気持ちを吐き出す
ことが難しくなり、より一層、つらい気持ちを抑え込んで、自責感が増すことがあります

ではどうしたらいいでしょうか。まずは誰もが「産後うつ病」について知ることが大切
です。産後の女性が孤立することなく、周りの方が気づいて手を差し伸べることができれ
ば、追い込まれることがなくなっていきます。そして、育児というものを、女性だけの役
割ではなく、配偶者、家族、さらには社会全体が支えるような環境を作っていくことが理
想的です。

最近では、「産後うつ」は女性だけの問題ではなく、男性にもみられることがわかって
います。生活リズムの変化や、父親としての役割の負担、夫婦関係の変化などが要因と言
われています。

「産後うつ」は誰にでも生じる可能性がある状態です。ですから、多くの方にとって知
るところとなり、早期発見、早期治療に結び付けられるような社会を作っていくことが大
事であると考えています。